翻訳のアフターケア

翻訳のお仕事2016/07/22翻訳のアフターケア

★毎週金曜日更新★
翻訳にまつわる各職種担当者からのミニコラム第九弾！！
今回は、「翻訳のアフターケア」について、品質管理部の担当者にご執筆いただきました！
お客様からのクレームはラブレター？！

翻訳文書はお客様のところに納品したらもうおしまい、ああのんびりいい湯だな、というわけにはいかない場合があります。「アフターケア」というと涼しげですが、つまりは納品後に、お客様からご意見、修正依頼、追加翻訳依頼、質問事項を頂戴すれば、これらにすみやかに、でも初回納品時よりは格段に神経を使って正確に誠実に対応せねばならないからです。「この翻訳者は本当にこの分野の専門家なんでしょうか？」とか「文章の前半と後半でずいぶん印象が違うけど・・・」とか、「修正前の訳文のまま既に当社で印刷に回しちゃいました・・・」など。ううう。当然ながら、社内の営業、コーディネーター、オペレーター、校閲者は翻訳者さんとともにお客様の期待にこたえるべく力を尽くしているわけですが、どこかの工程で、結果的に先方の要求とはズレが生じてしまった最終成果物も残念、無念ながらあるということです。これらお客様からのフィードバックを検証、分析し、以後類似の事象の再発を防ぐのが、品質管理部に所属するわたしの仕事です。まるで防げなくて、「再発防止」というスローガンだけが空しく響く夜もあります。「クライアントは黙って離れていくもの。と考えるならクレームってラブレターなのでは？」と謎のテンションで担当者を鼓舞する日もあります。いずれにせよ、お客様の声は、不都合な真実かもしれないが、まず耳を澄ますべきもの。
各工程で、各自で、全体で、手順や成果物を振り返り、得られた反省点は仮説かもしれないけどちゃんと次に活かす。じりじりとしたこの積み重ねや試行錯誤が、結果として会社の資産につながるのだと信じています。

わたしにできることは何だろう。お茶やお菓子を準備して補給ラインを確保すること･･･
も多分含まれているよね。ファイト！

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